ジョブ型雇用時代に必要なスキル

現在、一部の企業でジョブ型雇用への転換を行っており、今後の主流になっていくと考えられています。従来の雇用形態であるメンバーシップ型雇用とジョブ型雇用では必要なスキル・求められるスキルが大きく変わっていきます。

そこで、ジョブ型雇用について簡単に説明し、ジョブ型雇用の時代に必要とされるスキルについて説明します。

ジョブ型雇用とは

ジョブ型雇用とは、仕事内容に合わせて人を採用することで欧米では主流の雇用形態です。それに対して、人を採用したあとに仕事を与える日本の従来の雇用形態をメンバーシップ型雇用と呼びます。
　
メンバーシップ雇用の特徴として「終身雇用」と「年功序列」があります。日本の企業に就職すると基本的に定年まで同じ企業で働き、年齢があがるに従って給与も上昇します。企業側も社員に長く働いてほしいと思っており、社員側も定年まで働くと安定的に給与をもらえるため日本では長い間メンバーシップ雇用が主流でした。

ところが、これが現在変わろうとしています。変わる要因としては、専門性を高めるためや多様な働き方に対応するためなどもありますが、一番の要因としてはメンバーシップ型雇用を維持することが困難な社会環境になったとこと考えます。メンバーシップ型雇用は、今後企業が発展していくことが前提になります。定年まで働けることを前提とし、年功序列(たとえ能力がなくとも)で給与をあげることは企業の将来的な発展を見込めないと実現できない制度です。そのため、今後日本もジョブ型雇用が主流になっていくと言われています。

経済産業省が発表した「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 〜人材版伊藤レポート〜」でもジョブ型雇用の促進が求められることが記載されています。また、日立製作所、富士通、Panasonic、資生堂、KDDI、三菱ケミカルなどの大企業もすでにジョブ型雇用への転換を進めており、今後もジョブ型雇用を採用する企業が広がっていくでしょう。

ジョブ型雇用で変わること

ジョブ型雇用になると雇用される側の観点では下記の点が変わります。

■採用基準

仕事内容に合わせて採用するため、その仕事内容を行うスキルを持った人材が採用されます。採用基準としてスキルを有しているかどうかが重要な要因になるでしょう。

■給与体系

仕事内容のレベルに応じた給与体系になります。従来のような年功序列ではなく、ずっと同じ仕事内容を行なっていると給与は大きくあがらなくなります。言い換えると若い人でも仕事内容に応じて高収入を得ることができます。

■人材の流動性

自分のスキルに応じて自分に合った仕事内容を行うことになるため、人材の流動性も高まります。これまでのように一つの会社で定年まで働いても大きく給与があがることはありません。スキルを向上させ、より自分のスキルに合った仕事内容に転職(社内転職含む)する流れになると思います。

このように、ジョブ型雇用では個人のスキルが大きく影響します。スキルを向上させることが今後の就職活動・社会人生活を大きく左右すると言えます。

ただし、日本人はスキルを向上させることに慣れているわけではないようです。

経済産業省が発表した「持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 〜人材版伊藤レポート〜」を見ると、「個人の社外学習・自己啓発の行っていない人」の割合が日本は46.3%という結果で1位であり2位の2倍もの高さになっています。

日本の会社では、入社すると会社側主催で社内教育を提供してスキルを学んでいると思います。従業員側から求めなくても自然にスキルを高める環境が整っているため、自らスキルを向上させるという人は多くはありません。

今後は、自ら積極的にスキルを高める行動をすることが重要であり、社会的な成功を収めるための重要なマインドになると思います。そういう人が少ない日本ですから、逆に自ら積極的にスキルを高める行動を取る人は、一歩先んじた人材になれることでしょう。

ジョブ型雇用時代に必要なスキル

ではどのようなスキルを学べばよいのかですが、ジョブ型雇用時代に必要なスキル・求められるスキルは「専門性」と「自立性」です。

専門性

仕事内容に応じたスキルが必要になるため、仕事内容に応じた専門性が必要です。就職した後も自ら自己研鑽することでスキルのさらなる向上が必要です。専門性が高いほどより高度な仕事内容を担当できるため高収入になります。ご自身の分野に応じた専門性を高め続ける努力が、高い評価を得ることにつながります。

自立性

労働時間ではなく仕事内容によって給与が決まるため、仕事内容に沿った成果を出す必要があります。そのため、仕事内容に沿ったタスクを自分で考え、管理し、期限内に成果を出せる自立性が求められます。タスクマネジメント、タイムマネジメントといった自己管理スキル、また、品質向上や生産性向上といった改善マインドが必要になります。

ジョブ型雇用時代に必要なスキルを習得するために(専門性)

ジョブ型雇用時代に必要なスキルである専門性を向上させるための方法として、下記のスキルを学べるUdemyのおすすめ講座をいくつか紹介します。

• デジタルトランスフォーメーション (DX: Digital Transformation)
• AI (機械学習・ディープラーニング)
• マーケティング

Udemyは、高品質なオンライン講座を提供する世界最大級のオンライン学習サイトです。オンラインのため手軽に学習できます。また講座毎の買い切りであり、自分の受けたい講座だけを選んで受講できるためおすすめです。

デジタルトランスフォーメーション(DX: Digital Transformation)

①デジタルトランスフォーメーション入門講座（文系の方にもよくわかる）

デジタルトランスフォーメーション(DX)が必要となった背景から学ぶことができ入門者におすすめの講座です。デジタルトランスフォーメーションについて体系的に深く学ぶことができます。また、デジタルトランスフォーメーションを実施しなかった場合日本や企業がどうなってしまうのかといった危機感にも触れており、必要性について深く理解できると思います。

②今日から始めるデジタルトランスフォーメーション！テクノロジーの仕組みからデータ活用基盤のつくりかたまで

デジタルトランスフォーメーション(DX)の全体像やそれを支えるテクノロジーを習得できます。また、「IT基盤」「業務オペレーション」「顧客接点」「人材・文化」「ビジネスモデル」という視点でDXの仕組みを捉えていくことで、目の前の業務とDXを紐づけて考えられるスキルを身に付けれます。

③今すぐ始めるDX入門 – デジタルトランスフォーメーションを実現するテクノロジーやビジネスモデル変革、新規事業開発を学ぶ

デジタルトランスフォーメーションとは何か、ビジネスモデルを変更する王道の方法、またそのためのIT技術であるクラウド・AI・5G・ブロックチェーンなどについて学習できます。新規事業を成功するためのポイントを理解でき今後のビジネス戦略の考え方に触れることができます。

AI (機械学習・ディープラーニング)

①AIってなんだ。 イメージで理解しておきたい人のための超入門講座

AIってよく聞くけど実際どんなものなのか、機械学習とは何なのか、ディープラーニングとは何なのか。そういった疑問に対してわかりやすく教えてくれる講座です。AIとは何なのかをシンプルな例を用いて解説してくれます。AIを学び始める人におすすめの講座です。

②みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習 【2022年最新版】

AIを実際に動かして体験できる講座です。構築するためのプログラミング言語Pythonの基礎や、利用する数式についても説明されているため、高度なプログラミングや数式の知識がなくても受講できます。AI、とくに機械学習を構築するとはどういった作業を行うのかをイメージすることができるでしょう。

③ディープラーニング : Pythonでゼロから構築し学ぶ人工知能（AI）と深層学習の原理

AIを実際に動かして体験できる講座です。構築するためのプログラミング言語Pythonの基礎や、利用する数式についても説明されているため、高度なプログラミングや数式の知識がなくても受講できます。AI、とくにディープラーニングを構築するとはどういった作業を行うのかをイメージすることができるでしょう。

マーケティング

①＜完全図解＞日本一やさしいマーケティング戦略講座【入門編】［※具体的な用語や分析手法は一切出てきません！］

具体的な用語の説明をあえて省き、マーケティング理論の一番根っことなる考え方を解説してくれる入門講座です。難しい言葉を使わず、曖昧な概念を図解化し、体系的に整理されており、マーケティングの考え方をシンプルに納得感をもって習得することができます。既にマーケティングの知識のある方には続編である下記の基礎編もおすすめです。

＜個人･中小企業向け＞日本一やさしいマーケティング戦略講座２【基礎編】～信頼され儲かる為の３つの原則★完全図解で解説～

②【これだけでOK！】あらゆるビジネスに役立つ！はじめての実践マーケティング講座

モノやサービスがあふれる今、良い商品やサービスの品質の良さは売れるためのほんの前提条件にしかすぎない。ではどうすればいいのか。その最初の一歩を教えてくれる講座です。基本的なマーケティングの内容を実践を交えわかりやすく教えてくれ、入門者におすすめです。

③はじめてのマーケティング ～豊富な事例をベースに理論の全体像を理解しよう！3時間半であなたもマーケター脳になれる

マーケティング理論の全体像を他社の事例をふまえて学べる講座です。わかりにくい内容をいろいろな事例を交えわかりやすく説明されており、マーケティングの面白さが伝わる内容です。わかりやすいためマーケティング入門者にもおすすめできます。

ジョブ型雇用時代に必要なスキルを習得するために(自立性)

次に、自立性を向上させる方法として、下記のスキルを学べるUdemyのおすすめ講座をいくつか紹介します。

• タイムマネジメント
• 生産性

タイムマネジメント

①時間管理マスターコース：生産性を上げると、仕事も人生も豊かになる！

タイムマネジメントについての基本的な考え方だけでなく、時間管理手法・テクニックも整理されていてわかりやすく学ぶことができます。残業規制やワークライフバランスと言われる社会の中でどうやったら時間をうまく使えるかという悩みに役立つ方法が満載です。

②「段取りのキホン」の著者が語るタイムマネジメント！オフィス＆在宅での時間管理（リピート9割超の人気研修をWeb化）

無駄の作業の減らし方や、スキマ時間の有効活用方法などすぐに実践できるタイムマネジメント術を習得できます。また、現在増加している在宅ワークでも集中する方法やオンライン会議のコツにも触れられています。

生産性向上

①【超速習】7つのビジネスフレームワーク入門！〜生産性が今すぐ上がる必須の7つ道具〜

PDCAやロジックツリーなど、ビジネスのフレームワークを具体的に実践でどう活用したらよいかを体験できます。タスク管理・時間管理・ロジカルシンキング・プレゼン・問題解決・思考整理といったビジネスに不可欠な要素で活用できるフレームワークを今すぐ実践できる形で説明されており、生産性を向上させることにつなげることができます。

②【 生産性を高める 】Windows / エクセル / パワーポイント / ワードのショートカット講座

どのような業種でもWindowsや、ワードやエクセルなどのOffice文書を扱うことは多いと思います。この講座ではWindowsやOffice文書の操作を時間短縮させるためのショートカットを学ぶことができます。すでにショートカットに詳しいと思っている方でも、こんなことできたのかと驚く内容も多いと思います。

③チームの生産性が2倍！最高品質の会議術〜生産性の向上は会議で9割決まる〜

会議に特化した生産性向上の手法・ノウハウを学ぶことができます。ベストセラーとなった書籍『最高品質の会議術』の著者が実例を交えて解説してくれます。会議が多い、何のための会議かわからない、発言してくれないといったよくある会議の悩みに役立つ内容をたくさん学べます。

まとめ

今後、日本はジョブ型雇用時代へと変わっていきます。ジョブ型雇用時代に必要なスキルを意識して自己研鑽に日々励んでいくことが、これからの時代での評価を勝ち取ることにつながります。

日々の学びを楽しみ、豊かな生活を実現しましょう。

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